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2012年07月24日

四国山脈「馬乗り」ツーリング(前編)

最悪の出発前のドタバタのあと、何とかTLRの整備を済ませ、慌ただしく発ちました。
ま、整備と言っても、普段からやっているので、精々チェーン張りとオイルの補給くらい。
買って置いたK950を卸せなかったのは残念だけど、今回の分くらいは走れるはず。
一番の懸念は航続距離ですが、予定のGSで給油できればまぁなんとかいけそうです。
GPSの電力は、1000mAのサンワBTN-DC2で補給します。
Goproは給電なしです。
ケースを改造しない限り、給電しながらの撮影は不可能なので、節約しながらやるしかありません。

ジャンボフェリーの乗り場は、三宮駅から道路を南下したところにあります。
うちからは4.5kmくらい?
便利な位置です。
予めインターネット予約を入れていたので、手続きもすぐです。
乗船が終わって客室にはいると、通路にゴザまで引いて人が溢れています。
想像以上に人が多いです。夏休みに入ったから?
何処も一杯なので、和室の僅かに空いたスペースに収まることにしました。
それにしても、フェリーの二等は・・・避難所?
ポケベルから携帯、スマホと、世の中どんどん便利になっても、フェリーは強情に昭和のままなんですね。(^_^;

朝方4時頃目が覚めました。
つか、まどろみから冷めたみたいな。
デッキに出ると、湿気は多いながらも、心地いいと言える気温です。
エンジン音こそダイレクトながら、頭の上で響くオッサンの放屁より余程マシ。凸
凪の海を進む船の上は、なかなか気分が良いです。

到着がやや遅れて、朝の5時半頃です。
う〜ん、ワクワクするなぁ。


より大きな地図で 石鎚山周辺ツーリング を表示

ルートは、ほぼ予定通り。
往路で四国山脈の北側を走り、復路では南側をなぞります。
それにしても、Googleマップの「地形」で見ると、四国の地形は激しいですね。
もう、ゴツゴツ。
南兵庫のユルイ地形とは好対照。(笑)
山には入るルートは、以前にBAJAで行ったときの復路を、歩危狭まで逆になぞります。
一度通ったことがある道は安心感がありますね。
通れるとわかってますから。
ただし、三好の市街と祖谷溪の観光地以外、クルマに出会うのは稀です。
道は舗装ながら、林道と言っていい道です。
ひたすら山中をクネクネ走ります。
我ながら、好きだな、クネクネ。


6:26 【動画】
高松市内、国道11号線。
都市部はどこもさほど変わりません。
早くエスケープしたい!


7:21 【動画】
国道32号からまんのう公園につながる県道189号線。
朝だけに交通雨量激少?
心地いいコーナーの連続が、クルマやロードバイクで走ると気持ち良さ気。


 【動画】
まんのう町の塩入温泉を過ぎて、早々に山に入ります。
「まんのう」って後引く呼び名ですね。


7:44 【動画】
間もなく徳島県境。


7:59 【動画】
県境の峠を越え、徳島に入ってからの景色。
けっこうな標高でも普通に民家があるのが四国の山村の特徴です。
個人的には、四国の「山岳部族」ってことにしてます。(笑)
なにもこんなに高いところじゃなくても、って思うんですが、色々と事情もあるんでしょうね。
気分はいいしね。


8:33 【動画】
三好の市街に出ると、久しぶりに普通の町に来たという感じ。
ほんと、町は普通でつまらないです。
r140>r265>r149>r32>r45と繋いで大歩危に到りますが、途中GSは無さそうなので、三好で補給。
道は、大概山中のクネクネで、好きでも流石に長く続くので徐々に飽きてきます。
クルマにも、滅多に出会わないけど、見通しは良くないので、気を使います。
r265は、峠越えルート。以前にニホンカモシカに出会った程の山深さです。
r149は、谷ルート。川が近くしっとり気味。


10:02 【動画】
r32の祖谷溪のあたりは、南北に深い峡谷で、高い位置を走る断崖の道は開けて景色もいいです。
道幅も狭く、コーナーミラーでの確認が必須な見通しの悪さがあるものの、浅いクネクネがリズム良く続くので、250cc以下のオフ系バイクには楽しい道です。


10:08
BAJAで来たときと同じ場所、祖谷溪ホテル秘境の湯前で。
「秘境」って割りには近代的な大きな建物ですが、人の入りも多そう。
今度来たときは昼食に立ち寄りたいです。


10:36
この辺りは、大歩危くらいしか立ち寄れるところがないけど、あそこも大した食べ物にありつけなかった記憶があるので、ここ道の駅「にしいや」で早めの昼食。
500円のぶっかけ蕎麦。
道の駅といっても、スケールはコンビニクラス。
物販のおばちゃんが料理もします。
味は割り切るとして、大きめの茶碗に治まる程度の量は、子供でも不満が出るはず。
この辺りの人は小食なんでしょうか。

「アイス休憩」のために道の駅大歩危に立ち寄りました。
が、こんなカップアイスしか・・・無い!
名物のソフトクリームが無いなんて、ちゃぶ台があったらひっくり返したい気分。
この祖谷名物豆腐アイスは、味は豆腐の風味があって悪くないんだけど、木のスプーンが折れそうなくらいに固いんだ。
たぶん豆乳で作ったんでしょうけど、空気が含まれにくいので固くなっちゃうんですよね。
「変成岩アイス」なんてあれば、私なら毎回買いますよ。
「子啼爺大福」や「塗り壁キャンディー」なんて作れば一儲けできるのに!


11:03

妖怪博物館も併設されています。
もちろん行きませんけどね。
このあたりは、妖怪伝説が多くて、かの鬼太郎の作者水木しげるもヒントを得たとか。
妖怪や物の怪伝説は、山深い峠の辺りに多いけど、やっぱりその昔は往来にも危険が伴った場所だったって事なんでしょうね。


11:20
大歩危からは、これまたGoogleマップをみて思い付きで決めたr272経由で桶の谷林道には入ります。
で、r272の沿道にあるのが妖怪を模った木彫りの像。
はっきり言って不気味。(笑)
知らずに夜中に走っていて、ヘッドライトに照らされたら、かなりビビりますね。(^_^;


 【動画】
r272沿いの山村を走る。

桶の谷林道に入ってしばらく舗装路が続きます。
土の道が恋しいと思った頃、念願のダートが!
かなりバンピーな道で、しかも、どうも車体回りから、キュルキュルと異音が続いてました。
空気圧を1.5気圧にしていたのを思い出しまして、減圧と共に車体回りをチェックしたところ、工具類のステーのボルトがユルユル。程なくボルトが落下するところでした。あぶえねー!
異音の元もこれでした。
それにしても、Touristは減圧すると途端に路面からの当たりが優しくなって乗りやすくなります。
ただし、舗装路では剛性が落ちて、コーナーでぐにゃっとなります。あれは結構コワイ。


12:32 【動画】

しかも、ダートだと思って突っ込んだこの道は行き止まり。
ミスコースです。ナビがあるのに・・・(^_^;

道を正して間もなくこれ。
通行止め?
ま、この「ゆるい」制止の仕方だと間違いなく通れるでしょう。経験的に。


 【動画】
進んでいると待望のダートに突入。
フラットで締まった土の極上ダートです。
景色も良好♪
つい熱くなりがちだけど・・・


13:04 【動画】
落ちると帰れない、
というかこの世ともおさらばっぽいので、自制しないと・・・(^_^;


13:50 【動画】
高知と香川の県境の長いトンネル。
照明は一切無しで、TLRの暗いランプでは頼りないことこの上なし。
ぶっちゃけ、かなり怖いです。
香川側に出たときは、ホッとしました。
補助灯を付けるんだった。
もう通りたくないです。


13:52 【動画】
香川側に抜けると、立派な杉林の間を抜ける道が続いて高度を下げます。
杉林も四国は立派だけど、国産木材価格の低落で、大変なのでは?


14:18 【動画】
法皇湖脇を走るr6。
久しぶりのちゃんとした道。
ちゃんとした道サイコォー!

実際のところ、香川県側に出るのは回り道なんだけど、
テーマが「四国山脈をぐるっと回ってくる」なんで、わざわざ遠回りをしてます。
世間で言う、「面倒くさい奴」です。(^_^;
さて、富郷ダムの脇を通る県道6号線は、珍しく広めのちゃんとした道ですが、途中から土佐に向かって南下する辺りから、またいつもの舗装林道の様を呈してきます。でやっぱりほぼ通行車両も、見かけません。
土佐側から西条に伸びる国道194に突き当たるまで、r265>r17も交通量は激少。
四国の人は移動しないの?

R194に出て、少々時間が早かったので、道の駅に併設してある温泉「木の香」でしばし休憩。
山荘の風呂なんてしょぼいはずなんで、お風呂はここで済ますことにしました。
温泉自体は、特に特徴もないお湯で、温泉通にはもの足らないけど、旅の疲れは癒せます。
道の駅は相変わらず非常にこぢんまりとしていて、ストレートに言えば、「しょぼい」。
人も少ないのでそれも仕方がないんでしょうけど、活気がないのは寂しい限り。
今夜のエネルギーを買い込むつもりだったけど、それもないのでコンビニを探しました。
R194はちゃんとした国道なので、しばらく走ればあると思って土佐側に南下したものの、それらしい雰囲気はゼロ。
しばらく走って見かけた看板に、見慣れない名前のコンビにまで、あと30kmとあります。
一瞬、何かの間違いかと思ったけど、間違いなく30kmです。
その他の観光施設の表示もあったけど、「40km戻れ」とか「30km戻れ」とか・・・。
うぬ・・・、四国の人は、距離の最小単位は10km?
そもそも、コンビニはないの?
往復60km走って、ビールを買いにいくのは不毛なので諦めて宿に向かうことにしました。


 【動画】
瓶ヶ森林道への入り口。

今夜の宿「山荘しらさ」は、瓶ヶ森林道を抜けた先の高度1000m程の所にあります。
瓶ヶ森林道は、最高高度は1600mを越え、尾根近くを走る舗装林道で、そこを目指してどんどん高度をあげます。


17:25 【動画】
この日は、山の上の方は低層雲がかかっていたので、高度を上げる途中に雲の中に突入しました。
さらに高度を上げて、尾根付近になると雲が取り払われて竹の低いの高山植物が見え始めます。
高度の変化には割りと耐えていたTLRですが、1000mを越え、さらに1500mを越えると、流石にアイドリングが難しくなります。
エンジンの回転もやや重くなり、しんどそうです。
悪いなぁ、年寄りに無理させて。


 【動画】
本日のメインディッシュ、瓶ヶ森林道の最高高度付近。
標高1600m越えです。
天空のワインディングを走る気分?
老体TLRも必死で頑張ってます。

再び下りはじめて雲に突入。
しばらく雲の中を下って開けたところに宿がありました。

無事、予定時刻の午後6時前に無事到着。
雨にも降られず、気温も高すぎず、快適なツーリングでした。
本日の走行距離:約300km。
明日は、四国の林道のメッカに向かいます。

#今回、ビデオを小分けしてやってみましたが、メンドクサイ!
もっと簡単にやる術は無いものか・・・

投稿者 aw@bitlog : 2012年07月24日 05:13

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コメント

まずは快調な出足のようですね♪
ひとりツーリングは心細くないですか?しかも長距離だし。
私なら龍神の化身の乙姫なんぞ見たひにゃ、泣き出してるかも。(^_^ゞ
極上のダート、ひとつ間違えれば滑走路?パラシュートでも背負っていたいですな・・・
ま、雲の上を走る気分は爽快でしょうね。
>ビデオを小分けして
見ているほうは結構楽しめましたよ。2画面くらい同時に再生して。(^_-)v

投稿者 路渡カッパ : 2012年07月24日 23:03

心細いと感じることはありますよ。
雨中や夜間の走行では、一人は心細いし、危険ですね。
それでも、自由気ままに走れる魅力はソロのいいところです。
ペースも自由ですからね。
私のような気まぐれな人間は、団体だと迷惑を掛けてしまいます。(^_^;

小分けビデオを楽しめると言ってもらえるとやったかいがあります。
でも、再生環境を選んでしまいますかね。
Googleマップのビデオアイコンからもリンク出来るようにして、資料性高めるようにしていますが、手間が掛かります。
試行錯誤ですね。

投稿者 aw : 2012年07月25日 02:53

旅行ですか。
一人感傷にひたる、ってなことでもないようですね、ビデオを拝見すると(^O^)。日に三百キロは体力ありますね。ぼくは車でも二百キロを超えると酒がこいしくなりますよ。

投稿者 tamami : 2012年07月25日 09:37

走っていると、運転に集中していますね。
私は、高速道路や幹線道路を走り続ける方が遙かに疲れます。
楽しいと感じる間は疲れないです。
飯時とアイス休憩では、それらの食べ物のことで頭がいっぱいになります。
宿が近づくとやはり、夕食と酒しかないです。

投稿者 aw : 2012年07月25日 11:24

天空のワインディングは気持ち良さそうですね!恐る恐る走ってみたいです。
今の時期のフェリーは激込みですか。旅気分を味わえるので好きです。

投稿者 nibochi : 2012年07月26日 06:39

四万十に行かれるときには、あのルートを経由されると楽しめると思いますよ。
ご自慢の愛車なら、咳き込むこともなくグイグイ登っていくんじゃないでしょうか。
天気が良ければ、デッキが特等席ですね。
夜空を見ながら、船のエキゾーストを子守歌にするんだって通せば、きっと一目置かれると思います。

投稿者 aw : 2012年07月26日 09:00

トンネル暗すぎワロタwww
そういえば車載工具BOX落札しといて付けてなかった事を思い出させてくれてありがとうございます、付けますw

いやぁ、自分でTLRでツーリングなんてとてもしようとは思いませんが、awさんの見てるのは面白いです。
でもやはり自分で走ろうとは思えないw
300キロとかw無理w

投稿者 すねお : 2012年07月27日 00:21

工具が入っていると重いので、ステーのボルトが緩みやすいみたいです。注意してください。

300kmですが、これを6時間で走るなら疲れますが、
のんびり休みながら10時間で走ると意外に平気です。
ホンダのプレスには、「長距離ツーリング走行も可能な設計」ってあります。
おいおい、そりゃ言い過ぎだろって思ってましたけど、お見逸れしました、って感想です。

あのトンネルはねぇ・・・、長いんですよ。
時空がずれていないか、少しだけ心配しています。

投稿者 aw : 2012年07月27日 03:15

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