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2011年06月26日

フューチャーデザインのショーケース

鳴り物入りで登場したものの、評判は芳しくなかった『TRON Regacy』ですが、
ようやく、見ることが出来ました。
サックリ感想を言いますと、・・・良かったです。
すごい頑張ってますね。
技術的な事は、他の解説サイトでも見ていただくとして。
デザインへのこだわりが素晴らしい。
とうか、ハンパじゃない。
SFに置ける美術やデザインと言えば、
バウハウス的モダンデザインの『2001年宇宙の旅』、
リアル志向の『ブレードランナー』、
ガジェットスペースの『スターウォーズ』
有機的デザインの『エイリアン』
など、それぞれに関わったデザイナーの世界観が伝わる有名SFデザインの映画があって、
多くのSF映画が、それらの影響を受けています。
多くは、模倣の域を出ていないですが、
トロンは、影響を受けつつも、一歩新しい領域に踏み込もうとしている感じです。
線発光や面発光の技術が、デザインの基礎になっていますが、この技術は近い将来一般的になって、多くの工業製品は家具、自動車などに使われるのは間違いないです。
なので、デジタルの世界を表しつつも、結構な現実感も感じます。
極めつけなのは、そのデザインクオリティーの高さです。
乗り物や、ウェアー、スペースのデザインまで、全てが完璧に整合されて、非の打ち所がないです。
デジタルの世界と言いながらも、荒野があり、クルマは白煙を上げ、雨も降ります。
随所にアナログなモチーフを配したのもバランスが良いです。
これら全てを取りまとめる手腕とセンスには脱帽です。
効果音や音楽も抜かしないです。
この映画は、映画と言うよりも、工業デザイン、フューチャーでデザインを見せるために作ったのではないかと思えるほど。
あと、この映画は、映画館のスクリーンで見るよりも、画面が発光する液晶テレビのほうがいいでしょう。
なんと言っても、そもそも自発光しているので、その方がリアルです。

ストーリーに対して色々低い評価があるようですが、確かに、ちょっと甘いというか、絵作りほどのこだわりは感じませんん。自分のコピーという、恰好のテーマがあるのだから、もっと精神性を極めれば、ずっと盛り上がった事と思います。
その当たりが、ちょっと惜しいですね。しこたまお金をかけてそうが故。
そのあたりは、次回作に期待します。
因みに、初代TRONとともに、DVD+Bluelayをポチしました。

主人公が囚われるシーン

ウェアーデザインも素晴らしいけど、シワが気になります

バーチャルな足かせ
サークルモチーフはあちこちに見かけます。

悪役のコスチュームも超クール

バイクの走った痕は、液体状で有機的です。

道路標識のモチーフになるか?

このオープンカー、めっちゃかっこいいんですけど。

足下から、アクセルとブレーキを操作するシーン。
こんなアングルで狙うところが、明らかにクルマフェチ。

デジタルの世界であり得ない白煙。
そんなこだわりがステキ。

車幅は、3mくらいあるかな?

意外に、古典的スポーツカーしているところが良いです。

この発光装置欲しいな。

オフ走行モードもイカシテマス。

キューブリックのオマージュ。
ポッドの代わりにライトバイク。

この世界では、旧型だそうで。
主人公は、旧型が好き?

シャープのCFでもこんなのあったね。

旧型は、ちょっと光が少なめ。

雨降ってますね。

アンドロイド的女子。

DJブース。
これは、真似したいですね。
そういえば、昔、六本木に「トゥーリア」っていうシドミードデザインのディスコがありましたっけね。

列車だそうで。
太陽風で飛行する宇宙船に似てますね。

プログラムの元になる「ディスク」を操作中。
やっぱり、ソリッドメディアより、ディスクって方がカッコイイね。

操作する人を操作する図。

いわば、カイト。

戦闘機は、スターウォーズ的。
ハネがある必要があるかどうかわからないけど、
飛行シーンでは、その方が自然。

シドミードの影響を認めつつも越えたいいう意欲満々。
ってか、越えてますね。
シドミードは、個別の機器のデザインは、得意ではなかったですから。
世界観の完結っぷりは素晴らしいです。
勉強になります。

投稿者 aw@bitlog : 2011年06月26日 08:15

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コメント

あ、これ、アバター観に行ったときの予告でやってて観たいなと思ってましたが、、、結局まだ観に行けてませんでした。
そうですか、液晶テレビで観た方が良いなら結果オーライ??
でも、この映画は3D眼鏡は必要ないんですか?

しかし、マシンデザインが痺れますね!!
ダニエル・サイモンって人がデザインしてますが、「COSMIC MOTORS」の中のマシンも凄いっすよ♪http://danielsimon.net/portfolio/portfolio.html

F1のニュースでヒスパニアレーシングのマシンデザインに関わるって話を聞いたときに、どーなるのか楽しみでしたが・・・・普通でした(泣)

六本木の「トゥーリア」・・・懐かしいですね!! バブルの頃、まだぺーぺーのデザイナーだった私も行きましたよ(汗)一ヶ月後位にあのデカイ照明が落ちたのを知ってゾッとしました!!
ギーガーバーってのもありましたよね♪・・・いや〜バブルでしたね。

私も近いうちにレンタルかポチして観ま〜す♪♪

投稿者 KOMEI : 2011年06月26日 17:27

この映画は、暗いシーンが多いので、スクリーンでみると、どうしても沈んで見えるんじゃないかと想像します。

かのデザイナーは才能ありますね。
シドミードの影響は大ですが、独特の世界観があります。
デザイナーと、センスある映画監督の組み合わせだと、ここまで出来るってことですかね。
プラモデルとかあれば、ちょっと欲しくなします。
当然、ライティングありで。

3D版が出ているかどうか知らないですが、うちには、3Dの視聴環境はないので、2D版です。

バブルでしたね。
デザインの仕事も、実験的な面白いものがありました。
良い時代でした。

バイロンも彼のデザインだったんですね。
そう言えば、インテリアデザインは、Tronのクルマとイメージが同じですね。

投稿者 aw : 2011年06月26日 19:26

まだ観てませんが、観るチャンスが無いと鑑賞しないタイプの作品ではあります、気にはなりますけどね。

子供の頃、宇宙大作戦やあまたのアメリカSFをテレビで見ましたが
記憶にあったのが、良く銀色の円盤を台の上とかでコマのように転がしたりすると映像や音声が出るシーン
「ふ~ん」宇宙人の文明を表現してるのねぇ・・・とガキの自分はおもっちょりました
そしたら十数年後にはCDの世界になってたのだからたまげた
まぁ指で回すわけではなかったけど、まだまだカセットテープが一般家庭には少なかった時代のことです

投稿者 しんさん : 2011年06月27日 09:38

円盤やディスクが、未来のアイテムでしたね。
ただのチップになると、動きがないのでつまらないですね。
多くのSF映画で、円盤やディスクが小物になっていたのは、
実際のテクノロジーと想像のそれとは、やや差違があるようです。

ちなみに、アウディーやBMWのスモールを見てください。
すでにトロンのデザインイメージは現実の物となっています。

投稿者 aw : 2011年06月27日 10:09

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