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2011年06月20日

忘れ得ぬ胡麻豆腐の味

中華屋のオヤジと共に、界隈のうるさ型の一人として、忘れられないのが沖縄割烹料理の女将です。
若葉マークのデザイナーとして、覚えることが山積の時期でしたが、一仕事が終わると、社長やその上司などに連れられて行ったのが、件の沖縄割烹です。
ここの女将は、男勝りというか、男気があると言うか、無粋な客が来ると露骨にイヤな顔をして、酷い場合は追い返してしまいます。1次会の後になだれ込んで、「とりあえず、ビール頂戴!」なんてやるともうダメ。
「うちには、”とりあえずビール”なんて置いてないよ」ってやります。
一応、ビールは置いてるんですが、本音は、美味しい泡盛を飲んでほしい、です。
まぁ、そうは言っても初めての客はわからないし、戸惑いますね。(汗)
もっとも、言葉尻を云々言っているわけではなくて、酔っぱらってだらしなくなっていたり、態度が横柄だったりする人がやり玉に挙げられていたようです。
初めて行ったときも、当時の社長が「とりあえずビール」ってやってヒンシュクを買っていたことを覚えています。
私はと言えば、当時泡盛に凝っていたので、躊躇無く泡盛のロックを注文すると、件の女将はニコニコ顔でした。(笑)
ここのお店は、そんな女将のキャラクターに惹かれてくる良い大人が来ていたようです。
女将と一緒に切り盛りするのは、いつも真っ白い割烹着を着たおばあちゃんです。
おばあちゃんと言っても、しっかり身だしなみを整えて背筋がのびて、立ち振る舞いも普通の人とは違います。
実は、かつて芸子さんで活躍していたとか。
興がのると、彼女は自前の三味線を取り出して、長唄が始まります。
なんとも贅沢な時が流れました。
お店でいつも頂いていたのが、自家製の胡麻豆腐。
これが、ほとほと美味しくて、泡盛と合うんです。
女将は、人一倍元気に客の相手をしていて、いつも泡盛を頼む私も、嫌われてはいなかったようで、来店お降りには抱きつかれたり、おっぱいを見せようとされたり、手厚いサービスを受けました。(笑)
ただ、彼女は喘息を患っていたようで、後年症状が芳しくなくなって故郷の沖縄に帰られた後、亡くなられたとか。
あの胡麻豆腐は幻の料理になってしまいました。


この人、めちゃ上手いなぁ・・・

投稿者 aw@bitlog : 2011年06月20日 08:35

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コメント

自家製の胡麻豆腐やピーナッツ豆腐が上手に作れたらいいですよね~~。
そういえば、九州や沖縄出身の人ってこういうのが上手かも。宮崎の親戚へいくと美味しいのが出てきます。
私の祖母の妹が元気なうちに教えてもらおうねって言ってたら、せっかく元気に105歳まで存命だったのに、教えてもらうのすっかり忘れてお別れしました。

投稿者 ネエサン : 2011年06月20日 16:51

市販のものとは、まったく違って、柔らかくて、香りがしっかりしていて、あの食感と味は、忘れがたいです。
105歳ってーのはすごい。
この間、テレビで元気な100歳のランナーが出てましたけど、
摂取カロリーを規定値の7割に押さえると、アンチエイジングの遺伝子が活性化して、老化が遅れるそうです。
カロリーの採りすぎはその逆。
バランスの良い、低カロリーな食事は、体を頑張らせるらしいですね。
100歳まで、あと半世紀かぁ、長いなぁ。
今、腰が痛いとか言ってちゃだめですね。(^_^;

投稿者 aw : 2011年06月20日 17:08

こんなことは、一緒に泡盛が飲める時に話して欲しかったな。
その知識と舌で、神戸で見つけておいてくださいよ、うちなー料理屋さん。
わたしを接待するときのために。

投稿者 Nylaicanai : 2011年06月20日 21:43

知識と舌なんておこがましいです。
連れて行っていただいた、先輩に感謝するのみです。
こういうお店は、知識や味で行くところではないですね。
何か、良い縁があれば、そのうちいけるんじゃないでしょうか。

投稿者 aw : 2011年06月20日 22:02

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