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2006年08月24日

ロケンロールなSF映画

Lost in Space(ロスト・イン・スペース)
1998年公開のSF映画です。
小学生の頃は、図書室のSF本を殆ど読み漁り、
今も仕事柄、この手の映像を揃えるに熱心な私ですが、
この映画は特にお気に入りです。
SF映画と言えば、派手なアクションや、精緻なCGがお決まりですが、
こと、GUI(Graphic User Interface)に限ってみると、凝っている作品は結構限られてきます。

SF映画の金字塔と言えば、『2001年宇宙の旅』やら『ブレードランナー』『スターウォーズ』などが普通に挙がってきます。
CGやデザインもなかなか凝っているのは言うまでもありません。
しかしながら、中のシーンに付きものの、操作パネルの画面のデザインまで気を使っているものは、意外に少ない。
というか、殆ど見あたりません。
(注:ファイナルファンタジー以降、戦闘もののアニメでは、なかなか見応えのあるGUIデザインの作品が多くなりました。)
そんな中、ほぼ唯一GUIデザインにまで拘ったのが、「ロスト・イン・スペース」ではないかと思います。
記憶が定かではないですが、某著名なインターフェースデザイン会社が、デザインに加わったとか。
宇宙船やらロボットのハードデザインから、細かな小物、そしてGUIに至るまで、キレイで未来的な有機的デザインで統一されているのは見事。
SF映画マニアからは、科学的でないとか言われて、B級映画扱いされたようですが、とびきりにポップで“クール”なSF・エンターテイメント映画でであることを見抜いた人には評価されたようです。
SF映画は、科学的考証を注目されますが、SFで最も大切なものは未来への夢ではないかと思います。
この映画は、たっぷりと夢を見させてくれます。

【USA向けトライアル版】

最初の戦闘シーン。
透明の球体コックピットそのものが、ディスプレーになっているのは、取っても斬新。
体全体を使うマニピュレータのような操作体系もユニーク。

全体を通して、デザインのコンセプトは、「有機的」と「オーバル」のよう。
主人公が弄る携帯型コミュニケーターもごらんのような楕円尽くし。

立体ホログラフ?
下に見えるモニターも、全て異形。

コンピュータのインターフェース画面。
使い方はまったく想像できないけれど、
とっても賢そうな動きをします。

ロボットのデータをダウンロードしている画面と解析中の画面。
やはり、モニターは異形。
水槽の中の熱帯魚のように、データと思しき数字や記号が動き回ります。
後年、このイメージにインスパイアされたと思しきデザインが見られます。

主役の一人、ロボットのフライデー。
このデザインもIDデザインとして非常にレベルが高いもの。
魅力あるキャラクターで、かつ、造形的にもなかなか。

宇宙船の操縦席もごらんのように、モチーフは全て楕円
アントニオガウディーの、「カーサミラ」の雰囲気もあります。
ディスプレーも全て曲線で、使われている直線は非常に少ない。

「It's Show time」やら「Rock'n roll」など、ノリの良い言葉が使われていて、この映画を明るく楽しいものにしています。
最後に、再び冒険の旅に出るときに、主人公が発する言葉。

「Cool !」

エンディングのポップなノリの音楽は、テレビやラジオなどの番組でも時々使われて要るのを耳にします。
意外に見ている人が多いものと想像します。

投稿者 aw@bitlog : 2006年08月24日 11:26

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コメント

Lost in space って 子供のころテレビ番組でなかった? いつも問題を起こすサイエンティストがいて フライデー(そんな名前だったと思う)ってロボットが出てくるの。 「キケン・キケン・接近中」とか言ってたような...。

かなり古い記憶です。


フライデー かっこいいやん。
少年とお姉ちゃんもいるよね。

これ、見てみたいです。

投稿者 ネエサン : 2006年08月24日 15:22

元は、SF・TVシリーズ「宇宙家族ロビンソン」。
それを元に現代風に焼き直したのがコレだそうです。
とは言っても、内容はかなり違うと思うけど、
時々、元作の引用を持ってきています。

家族で楽しめるエンターテイメントSFかと思います。

投稿者 aw@bitlog : 2006年08月24日 15:40

懐かしいですねLost in Space。
『こんな感じのがいいんだけど』って何度見せられた事か。

気になったので、スタッフリストを調べてみましたが、
当時としてもなかなかの大所帯だったようで、
インターフェース周りの担当を探し当てることができませんでした。

http://movies.yahoo.com/movie/1800023134/cast#Visual%20Effects%20&%20Animation

(ロンドンの有名どころのVFXスタジオがズラリです)

この辺の話になるとすぐにカイル・クーパーとかが出てきますが、
最近、あまり名前を聞きませんね。
今、何やってんだろ?

>ネエサンさん
http://www.youtube.com/watch?v=VibCEXarHbg
こんなんでしたっけ?

投稿者 コーキ : 2006年08月24日 16:03

>コーキさん

キャストもスタッフも、全てにお金かけまくりみたいですね。
私は、「こんなにのしましょう」って何度も見せまくっていました。(^_^;

投稿者 aw@bitlog : 2006年08月24日 16:47

>コーキさん
>こんなんでしたっけ?

そうそう、こんなんだった。
当時TVは白黒だったよ~~。


>awさん

そういえば「宇宙家族ロビンソン」でしたね。
宇宙の迷子っておぼえてた。なんでだろう...。

投稿者 ネエサン : 2006年08月24日 19:00

>ネエサン

トライアル版の中にも、古のフライデーくんもどきが出てきます。
昔のネタ探しをしながら見比べてもおもしろいかも。

投稿者 aw@bitlog : 2006年08月24日 19:33

うひょ〜、懐かしい(^^ゞ
わたしもこの映画、好きです。
というよりも、そもそも肩の凝らない映画が好きです。
SFでもドラマでも、ポテチ食べながら楽しめて、それでも見終わった後に余韻の残るのが一番!

投稿者 Nylaicanai : 2006年08月24日 19:50

私もこういう映画好きですが、映画としては、低く評価されることが多いですね。
この映画も、不当に低く評価されました。
宇宙船が出てくると、それらは全て小難しいサイエンステクノロジー映画であることを期待されるようです。
多くの評論家やマニアを自称する人たちは、「ポテトをつまみながら気軽に見られる」映画に良い評価を与えることを恐れるようです。(^_^;

投稿者 aw@bitlog : 2006年08月24日 20:12

間違いなく観た事の有る映画なんだけど、何故だか殆ど印象に残っていないです。ふしぎ。

投稿者 たまみ : 2006年08月26日 13:23

>たまみさん


「記憶に残らない」というのは、多くの場合、「興味が薄かった」らしいです。(^_^;

投稿者 aw@bitlog : 2006年08月27日 09:13

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