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2012年07月14日

タイミングベルト交換4日目

4日目です。
今日は、タイミングベルトの取り付けと、カムシャフトオイルシールの交換、それにバルブクリアランスの調整を行う予定です。
しかし、蒸します。(汗)

まずは、オイルシールの交換です。
といっても、例によってマニュアルは無し。
大体の場所はわかっているので、とにかくカムプーリーを外します。
現状、カムシャフトはフリーなので、カムプーリーのボルトを緩めるには、タイミングベルトを張って、動かないようにする必要があります。
この点は、バイクとおなじ。
カムプーリーのボルトを緩めるには、ソケットレンチが入らないいので、メガネで行います。
マウントを動かせば、ソケットレンチも入りそうだけど、面倒なのでボルトの締め込まれた位置をマークしておいて、それを基準にすることにしました。

14ミリのメガネであっさり外れました。
これで、最後の中カバーも外すことが出来ます。

中カバーは、ラバーのガスケットを交換します。

さて、問題のガスケットの外し方です。
取り付け状態から想像されるのは、カムシャフトの固定を緩めれば外れそうな感じ。
部品の形状を見れば、完全に固定されているわけではなくて、嵌め込んであるだけに見えます。
そこで、直近の固定のボルトを緩めれば、バイクなどにようあるようにほじくり出せると想像しました。
まず、2本の固定ボルトを緩めますが、トルクがわからないのでマジックでマークしておきます。
次にピックツールでオイルシールをほじくります。
オイルシールは、どの程度嵌っているかを確認する意味で、計測するか、最低限写真を撮っておきます。
オイルシールは、意外と簡単に外れました。
想像通りです。

オイルシール表面。
右が新しい方です。
若干形状も違いますし、リップの広さも違っています。
まだオイル漏れの形跡は無かったですが、柔軟性はやや落ちている印象です。

内側。
明らかに、新しい部品の方がリップに厚みがあります。
恐らく改良部品ではないでしょうか。
内側の液体ガスケットの付き方を見ると、オイルシールをセットした後に、液体ガスケットを塗ったカムシャフトの固定部品がセットされたものと想像されます。

外れたとこ。
この内側の写真と深さの計測を忘れていました。

古くなると、このカムシャフトオイルシールとクランクシャフトオイルシールからのオイル漏れは定番のようです。
特に、このオイルシールが弱点のモデルだと、5万kmを待たずに洩れ始めるものもあるとか。

次に嵌め込みです。
リップ部分にアセンブリーオイルを塗ってあてがいます。
が、ここで適当な工具が無いことに気が付きました。(汗)
オイルシールを押し込むのに、穴が開いた丈夫な板状のものが要ります。
ってか、最初に気づけよ>自分。
ここら辺りが、サンデーメカニックの限界ですね。
しかも、場所が場所だけに、必殺の塩ビパイプもアウトです。
どうしよう・・・(汗)
ハッ、ボックスレンチ!
ダメだ、スペースが無い!
板に穴でも開けるか・・・。
ガレージで使えそうなものを物色しますが、都合がいいものは見あたりません。
またホムセン通い?
バイクを出そうと道具をどけようとしたときに、クランクプーリーボルトを緩めるのに使うホルダーアタッチメントが目に入りました。
「これだ!」

灯台下暗しですね。必要な道具はすぐ足下にありました。
当ててみるとぴったんこ!
これに背板を当ててオイルシールを押し込むとグリグリ入っていきました。
やた!

無事収まりました。
カムシャフトオイルシール克服の瞬間です。
中カバーを取り付けたあと、カムプーリーを取り付けますが、固定ボルトの締め付けはタイミングベルトを張ってからです。

勢い、バルブクリアランスの調整も行います。
しん様からいただいた情報を元に、カムシャフトを90度ずつ回して、それぞれのバルブのクリアランスをチェックします。
因みに、基準位置の圧縮上死点は、最もプーリー側の気筒です。
90度ではプーリー側から3番目だったかな?
180度は4番目、270度は2番目だったかな?
兎に角、それぞれの角度で、吸気と排気の両方のバルブがフリーになっているところが、圧縮上死点になっている気筒なので、そこを調整します。
吸気は0.20mm±0.02、排気は0.25±0.02です。
当然ですが、バイクよりもずっと大きいですね。
調べてみると、何カ所か0.30のゲージが入るところがありました。
あきらかに空きすぎです。
4バルブの4気筒なので数は多いけど、ご覧の通りやりやすいので、さほど苦ではありませんん。
ロックナット締めつけトルクもわからないので、伝家の宝刀、マジックで印を付けます。
一旦緩めて、トルクレンチでトルクを変えながら規定のトルクを導き出します。
そういうわけで、16N・mってことにしました。
同時代のホンダタイプユーロRなどは、18N・mって情報も見かけたので、まぁさほど遠い値ではないでしょう。(汗)

さて、何個かのバルブクリアランスの調整も完了して、タイミングベルトの取り付けです。
張り調整は、マニュアルに従います。
アジャストプーリーをフリーにした状態で、圧縮上死点から、ベルトの3山クランクを回した位置で、
アジャストプーリーを固定します。
プロなら、ベルトの初期伸びなんかを計算して、ややきつめに固定するのかも知れないけど、プロじゃないので、マニュアル通りにいきます。
あとは、クリーニングして、ラバーガスケットを液体ガスケットで固定したカバー類の取り付けです。
因みに、ボトムカバーは、プーリーを取り付ける前に付けておきます。
さらに、カバーを取り付ける前に、タイミングベルトの取り付けチェックがあるので、プーリーは何度も脱着します。
具体的な手順は、

1.タイミングベルト取り付け
2.クランクプーリー仮付け
3.ここで、カムプーリーのボルトを締め込みます。
4.アジャストプーリーをフリーにして、クランクを2回転させながらベルトの収まりをチェック。
5.問題がなければ、アジャストプーリーを固定。
6.ベルトのマークのテープ剥がし。
7.クランクプーリー取り外し。
8.ボトムカバーの取り付け。
9.アッパーカバー取り付け。
10.オイルレベルゲージパイプの取り付け。
11.クランクプーリーの取り付け

こんな具合でしょうか。
この後は、ヘッドカバーの取り付け、その他の補機類とベルト類の取り付けになります。
ここでこの記事を書きながら、最初のオイルシールの写真を見て気が付きました。

「オイルシール、もうちょっと中に入ってない?」

さて、1から11の手順をリプレーですかね。(汗)
楽しいな・・・(T.T)

ところで、アルミのヘッドカバーはかなり腐食が目立つし、鉄製のマニホールドの遮蔽板に到っては、一部が錆で崩れかけています。再びこのまま取り付けるのは忍びないので、BAJAのエンジン塗装に使った、200℃の耐熱シルバー塗装を施そうかと迷っています。

さて、ここで再びしんさんに業務連絡です。
お休みのかな、怪獣とAKBのDVD鑑賞でお忙しいとは思いますが、
タペットのロックナットと、カムシャフトの固定ボルト(プーリー側の2個)の締めつけトルクがわかりましたら、教えてください。

【追記】
タペットのロックナットは、20N・mと判明しました。

投稿者 aw@bitlog : 2012年07月14日 22:26

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コメント

やってますね。
整備士に聞いたらオイルシールは交換するみたいですよ。タイミングベルト交換はよい機会なのでついでの整備みたいです。「他の部分も整備しときました」みたいな。

投稿者 tamami : 2012年07月15日 12:21

誠に申し訳ございませんが、「しんさんクリニック」ではそのようなデータをご用意しておりません。

残念ながら載ってなかったです、やはり「D16エンジン整備書」が必要なようです、持ってませんです。

投稿者 しんさん : 2012年07月15日 16:24

>tamamiさん

そうみたいですね。
なのでがんばりました。
やったかいがあります。

>しんさん

ああ、そうでしたね。
お騒がせしました。
自力厚生でがんばります。

投稿者 aw : 2012年07月15日 21:47

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