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2008年09月09日

青春ソング

先日、NHKの『SONGS』という番組を、たまたま夜中に見たら、
薬師丸ひろ子の特集をやってました。
ちょっと太めになってたけど、彼女の声は、若い頃と変わらない透明感に溢れ、聞き入ってしまいました。
彼女はデビューから30周年とか。
映画『ALWAYS 三丁目の夕日』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞するなど、女優業もすばらしい彼女ですが、
歌に関しても、松本隆をはじめ、当時の最高の布陣で固められた中、映画主題歌をヒットさせました。
特に美形という訳でもなくて、色も黒かったりして、
うちの母などは、「こんな黒くて”ちんくしゃ”な子が売れるンやねぇ」って言ってましたが、
(あんたが言うな、って思いましたけど)
とにかく、当時は売れに売れました。
青春真っただ中だった私なども、どっちかといえば、その辺にいるごく普通の女の子くらいにしか思っていなくて、
どっちかといえば、はすに構えて見てたほうですが、
改めて、彼女の声を聞いて、その素晴らしさに感動した次第。
現在も活躍している彼女と同世代のアイドルには、松田聖子が最右翼でしょうか。
松田は、太陽のような明るさと、前へ前へ出る強さを感じますが、
薬師丸は、どっちかといえば、引っ込み思案で、ついはずみで芸能界に入ってしまった普通の女の子のイメージを引きずっています。
芸能界に入るなら大学を卒業してから、という母親の約束を守って、玉川大学に入ったのもアイドルとしては異例でしたし、
普通の家庭で堅実に生活を送ってきたお嬢さんという印象です。
実は、実家は港区青山だとか。
地方から出てきて、なんとか芸能界で成功したいなんてハングリー精神とは、無縁そうにみえるのも、
福岡から出てきた松田聖子とは好対照にみえます。

彼女は、来生たかお、大滝詠一、竹内まりやなど様々な大物アーティストからも楽曲を提供されています。
普通、カバー曲は、どうしてもオリジナルのイメージを引きずってしまうか、
個性がぶつかってしまったりするものですが、
"合唱部唱法"と言われるほどに素直な歌いっぷりは、まったくぶつかる事もなく、
透明感溢れる声質が、薬師丸の世界を作り上げているように思います。
前に出ないやや控えめな性格は、憂いを含んでいるようで、
「素直」で「透明感」があって、「憂い」を帯びた声は、他に思い当たりません。
当時の映画での演技の評価は芳しいものではなかったですが、
YouTubeで、当時の映画シーンなど観ながら歌を聞き入ると、
彼女の主演映画は、プロモーションムービーのように見えます。
今なお、歌と演技の両方で活躍する薬師丸ひろ子は、
ひょっとして、途方もなくすごい人だったのかも。
なんてことを思ってしまいました。

彼女の歌はどれも好きですが、とくに『Wの悲劇』の「Woman」が好みです。


1984年(リアルにこのシーン観たなぁ・・・)


2008年songs
ちなみに、今日9日の午後3:15に総合で再放送あり!

【SUNTORY SATURDAY WAITING BAR】(薬師丸ひろ子コラム)

投稿者 aw@bitlog : 2008年09月09日 06:01

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コメント

薬師丸人気って、けっこう凄かったですね。
確かにカバー曲に、きちんとオリジナリティが出ています。
「セーラー服と機関銃/夢のつづき」を3種類持っていますが、どれも好きです(薬師丸/来生/長澤)

投稿者 しんさん : 2008年09月09日 08:23

彼女の歌声のファンです。
同じ歌でも2008年のほうは言葉が曲に乗っていていいですね。
ちょっとふっくら というのも素敵です。

投稿者 ネエサン : 2008年09月09日 11:07

>しんさん

おお、ファンですか。
人気すごかったですね。
角川の戦略もすごかったでしょうけど、
売れる前の彼女を見いだした人は、大したものですね。

>ネエサン

やはり、人生経験でしょうか、
最近のは、迷いがないというか、
安定感がありますね。
なんでも、この番組のおかげで、彼女のアルバムが急激に売れているんだとか。
同じように思った人が多かった?

投稿者 aw : 2008年09月09日 13:00

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