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2006年07月18日

反撃なるか?

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後発のライバル「ウィッシュ」に、すっかりお株を奪われて、影も薄くなっていた「ストリーム」がフルモデルチェンジしました。
さて、ホンダの反撃は叶うんでしょうか?

特徴は、やはり兄貴分のオデッセイ譲りの“強面”の顔です。
オデッセイは、ホンダお得意のパッケージングこそ優れていましたが、
あのアクの強さだけで新しさのないスタイリングは好きではありませんでした。
ストリームは、そのイメージを引きずってはいますが、ずっとシャープで力強い造形に修正しているようです。

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アコードなどでは、マツダとの造形的近似性を指摘されていたフロントノーズ形状は、
オデッセイのものを上手くシャープにまとめ上げて、漸くホンダ独自のスタイルを確保したように見えます。
マスや面の表現は、エディックスのそれに近いでしょう。
残念なのは、エンブレムに続く銀歯のようなクローム。
こんなに下品にする必然はないでしょうし、他にいくらでも良いアイデアはあるはず。
必要以上にサイドに回り込むヘッドライトも、通常の感覚以上に誇張してインパクトを得ようという手法。
デザイン的にはアイデアを感じませんが、アイデンティティーも見えてきますし、
一つの方向性としては、アリでしょう。
このフロントノーズの形状を生かして、今後のホンダ車の顔が少しでも良くなればと思います。

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リアランプ回りです。
デザイン的な見所は、初代の逆U字型の方があったでしょう。
新型は、ユニークさよりも、実質的な質感の向上を図ったと見られます。
流麗さよりも力強さ狙いか。
現行CR-Vと造形的な近似性が感じられるので、同じデザイナーが関わっているのかも知れません。

内装は近年のホンダに見られる“ロボットコックピット”
お洒落度は低いですが、使い勝手の良さはイメージできます。
メータ回りはコンパクトにまとめられていて、ありがちな“3連リング”じゃないのは、良心を感じます。
もはや、“ミニバン”というより、ちょっと背が高いワゴンというほうが自然に思える新型ストリームです。
押し出し感、品質感は、グッとアップしました。
全てにおいて、完成度の高いウィッシュにどこまで迫れるか見ものです。

投稿者 aw@bitlog : 2006年07月18日 08:50

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コメント

梅雨明け間じかの雨本番のようで、大雨の被災地の方々にはお悔やみ申すしかないのですが・・・我家のほうも昔は地域によって大水が出てましたが、各地の治水と外郭放水路(っていいましたか、16号沿いの地下に国交省の肝いりで作られた地下のダムのようなもの)のおかげか、浸水の報は聞かなくなりました。
さて本題、ストリーム週末に見に行きました(別件でサラッとのぞいただけでカタログもらって帰りました)
シャープな顔つきが◎でショートワゴン的なテイストが◎で、内装もそこそこの上質感と程よい広さでいい感じでした。
awさんがご指摘のように、5ポイントグリルといわれるフロントグリルの形状が一時期両車(社)よく似ている次期がありましたね、それと3世代前のシビックあたりでしたかびっくり目玉みたいなヘッドライトが流行りだしカローラも日産もみんなギョロ目で、ネオレトロな価値観の私にはカッコ悪くてついていけませんでしたが、これなら「カッコいい」と素直に感じました。(本当は怖い顔ではなく、スマートで優しい顔が好き・・・抽象的過ぎか? awさんのロードスターや以前のアウディの顔、80年代後半の日産車の顔等々)
ただカタログを眺めて、4wdの最小半径が5.6mというのには少々残念な思いがしました。
欲しいけど、絶版車の今の愛車のほうが気分は快適ですね。


投稿者 しんさん : 2006年07月18日 13:38

段取りが早いですね。(^_^)

似ていると言われたグリルは、別にどちらかが真似たというものでもないですけど、単に、マツダの方が上手く消化したということでしょうね。

>スマートで優しい顔

もともと、ホンダのイメージがこれだったんですが、
“真似られる”と負けてしまうので、真似にくい個性を加えたのではと想像しています。
最小回転半径は、伸びたホイールベースの影響でしょうか。
私がいつも通る世田谷の抜け道では、確実に切り返しが必要になります。(^_^;
(大きな某ドイツ車などは、確実に切り返しています)
それでも、「155センチの全高」と「5ナンバーの車幅」を守ったホンダは、さすがに世情に敏感ですね。
これなら、大抵の立体駐車場に入ることが出来ますから。

投稿者 aw@bitlog : 2006年07月18日 15:27

ストリーム、ウィッシュと聞いても、すぐさま頭に思い浮かばなくなりました(^^ゞ

それはそれとして、フロントバンパーの下にある穴、不細工じゃありませんか? 最近、どこのメーカーもこういう形だけのデザインが増えてきたような気がします。かつては、三菱の専売特許だったのに(^^ゞ

ロードスターも、バンパーからフォグランプ用の穴を取り除いてもらいたいものです。

投稿者 Nylaicanai : 2006年07月18日 18:02

>フロントバンパーの下にある穴

センターは、実際のエアインテーク。
なので冷却のためには不可欠のはずです。
左右は、フォグ用のめくら穴ですね。
ラジエータの位置が下がったので、従来のグリルは、お飾りである場合もあります。

私も、ロドにフォグは不要だったなーと思っています。
点ける機会がないんですよ。
ない方がシンプルで良いです。

投稿者 aw@bitlog : 2006年07月18日 18:14

ウチにもカタログが届きました>ストリーム

なかなかスタイリッシュでイイ感じなのですが、
こんなのが出たらますますEdixの存在理由が・・・

ちなみに我家では"ウチのHR-Vの勝ち"という投票結果になっています(笑)

投稿者 コーキ : 2006年07月19日 00:07

う〜ん、正直古くさい(笑)。なんか80年代の車かいなと思いました。 そのココロはと言いますと「基本のフォルムが全く出来ていない」のに「過剰で細かなそして未消化なディテール」で格好だけは取り繕ったモノにしか見えないからです。

ホンダって「HR-V」とか「現行欧州シビックハッチバック」とかの冴えたタマも造れるのに(但しシビックは細部のディテールが未消化で五月蝿すぎ)、大半は凡庸で中途半端な出来に甘んじています。また「モビリオ」とかの新しい芽が出てきたと思ったら、妙なバリエーションモデルを捏造したり、販売テコ入れのマイナーチェンジでオリジナルの良さを根底から損ねてみたり…。なにやっとんじゃ〜!

過去に「ワンダー」とか「スポーツ」とかのシビックで、ロングルーフ・デザインを自家薬籠中の物にした筈なのに…、ああ、誰か過日のホンダを復活させてくれ〜 (スンマセン。でも機械としてのデキは今の方が勿論良いのだけども)。

投稿者 おむ : 2006年07月19日 01:17

>コーキさん

Edix、ホンダ車のなかで最もホンダ車らしいモデルだと思いますが、助手席との距離が寂しい。(^_^;

>おむさん

キビシイですね。
もう少し「出来ていない」箇所を列記してもらえると話がつながると思います。

「古くさい」ですが、私は、どうもホンダは“確信犯”ではないかという結論に至っております。
ちょい前の格好良さを狙っているのではないかと。
デザイン的にみると、定番的処理ばかりなので、見るべき所は少ないですが、5ナンバーのミニバンのデメリットを消し去ろうというアプローチは理解できますね。
かつての「ロングルーフデザイン」を望む気持ちは分かりますが、すでに「相当に」ロング故に、相当なリスクも覚悟せねばなりません。
なので、寧ろ、ショートに見せようとした処理は理解できますし、多くのデザイナーがそういった処理を選択しています。
私はまだ試乗していないので、機械としての出来はわかりませんが、パッケージに関しては悪くないと思います。

3列シートなどというデザイン上のネガティブ要素を、まぁ上手くこなしたのではないでしょうか。

我がHR-Vは、そんなネガ要素もなく、デザイナーの自由な発想のみで出来上がった幸福なクルマです。
そういった生い立ちの違いが、決定的なのかも。

投稿者 aw@bitlog : 2006年07月19日 07:00

まずダメなのは、恐らく最初から決まっていたと思われる外形寸法の中で、ホンダが考えるカッコ良さ(ウエッジの効いたスポーツカーの様なフォルム?←古くさい…)が、まったく創造しきれずに破綻している処です。「室内は広くしたい、でも外寸は決まっている、でもでもシューンとしたかっちょいい車にしたい」という無謀に難しいハードルを掲げておきながら、それに足を引っかけてコケている様にしか見えません。 で、基本形に無理があるのに成立させようとするから、あちこちに未消化で生なプレスラインを巡らせ、デコラティブなディテールで何とかしようとして、これまた収拾が着かなくなっています。 オマケに営業サイドからのプッシュがあったのだろうと思いますが、売れているオデッセイ似のフロント廻りをくっつけて、ベンツSクラスからパクってきたのかこれまた浮きまくりのリアフェンダー周辺の妙なボリュームまで盛り込んで、もう何をメッセージしたいのか、皆目検討も付かなくなってしまっています。

少し車の性格は異なりますが、同様の失敗例では現行型のカルディナが「古いスポーティーイメージ」に囚われて、結果レガシーの牙城を突き崩すどころか惨敗を喫しています。でも全体の洗練度はまだコチラの方が上かな?(五十歩百歩ですが)。

「古くささ」が確信犯ではないかというのも頷けるのですが、それにしてもデザインレベルが低いし、そこを狙うってのも今のホンダの立ち位置からすると、それでいいのかと思ってしまいます。コンサバでありがちな格好良さ(←古くさい意味で)が、マスセールスに効くのは解らないではないですが、ホンダがそれでは自殺行為じゃぁないかと思えるのです。

このクラスの対抗車種というとまずは「ウイッシュ」なんでしょうが、実は「ラフェスタ」もほぼ同じディメンションなんですよね。低床設計ではないために全高はやや高いですが、ほぼ同じ外形寸法の中で表現されるフォルムは圧倒的にデザインレベルが高いです。勿論、商品コンセプトのベクトルは異なっているのですが、それを抜きにしてもセンスも洗練度も高次元です。 また、そもそもBOXワゴンではない5ナンバーの車両に3列7人を詰め込もうというのに、どちらが真っ当なデザインであるかは明らかでしょう。

でも、一番ダメなのは「ストリーム」や「ウイッシュ」に簡単にやられちゃうユーザーなんですけどね…。とほほ。(長文申し訳ない)

投稿者 おむ : 2006年07月20日 04:41

長文ですね。
朝から目が覚めます。(^_^;

おむさんがおっしゃってることは、概ねその通りかとおもいます。
私は、とにかくこの、155センチの全高と5ナンバー枠を守った事を評価しますね。
その中で、「しかたなく」ミニバンを選ばざるを得なかったお父さんが、こういったわかりやすい格好良さを望む気持ちも分かります。
ホンダがやったことはその1点ではないかと。
ちらりと実物を見てきましたけど、オデッセイには無かったシャープさがあって、あっさり「古くさい」と切り捨てられるデザインでも無かったですよ。

ホンダへの期待はイタイほどわかります。
まず、とびきりに斬新なデザインの軽量スポーツを出してほしいですね。

ところで、そんなにウィシュはダメですか?
生い立ちはともかくとして、ミニバンのデザインとしてはなかなか完成度が高いと思うんですが。
そのうち「お尻チェック」で取り上げるつもりですが、
私は結構魅力を感じております。

投稿者 aw@bitlog : 2006年07月20日 08:09

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