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2010年11月23日

TLR、フロントフォークOH・・・洗浄の巻

そういうわけで、
フロントフォークを分解しました。
某K師匠のアドバイスの通り、TLRのフロントフォークは、ソケットボルトを外すとインナーチューブが抜けます。
最初の予測の通り、フォークボルトは、三つ叉に固定してある時に少し緩めておかないと外せません。
ソケットボルトは、フォークボルトが締まっていないと空回りします。
分解の順序は、以下の通り。

【フロントフォーク、ホイールを外す前】
・フォークボルト、ソケットボルトを、後で回せる程度に緩める。

【フロントフォークを三つ叉から外した後】
・ボトムケースのドレンボルトを外して、ピストンの要領でインナーチューブを押し下げて、フォークオイルを抜く。
・ソケットボルトを外す。
・フォークボルトを外す。(スプリングの反力で勢いよく外れるので注意)
・インナーチューブと中に含まれるスプリング、カラーその他を取り外す。
(ここで、インナーチューブと中に含まれるスプリング、カラーその他を洗油漬け)
・ダストシールを外す。
・スナップリングを外す。
・オイルシールをタイヤレバーで外す。
・バックアップリングを外す。
(ここで、ボトムケースを洗油漬け)

これが、オイルシール。
ダストシールをくぐり抜けてきた水分と錆とオイルが混じって、魑魅魍魎を呈しています。
普通なら、「見なかった」ことにするところです。

またまた某K師匠のアドバイスに従い、タイヤレバーを使いました。
縁に傷が付かないように、バイクの古チューブを切って当てました。
捨てずに置いておくと、役に立つことがあるものです。
タイヤレバーも、多分、30年ほど前に買ったものの、
パンクしなかったので、「エーモン」のラベルが貼られたままでした。
まさか、こんな事に使うことになるとは・・・。
意外にも、こんな具合にあっさり外れます。
要領は、サザエの身をほじる感じですね。(笑)

外したオイルシールです。
こんなもので、オイルが漏れないなんて不思議な感じです。
写真ではわかりにくいですが、直径1ミリほどのスプリングのリングが嵌っていて、常にインナーチューブを「縛る」ようにテンションをかけています。
ヘビーなサスペンションの部品に、こんな精密機器のような部品が使われている事に驚きです。

外した部品は、灯油で洗浄します。
普通なら、灯油を入れた容器に浸すところですが、
フォークは、それなりに長さがあって、なかなかちょうど良い形状の容器がありません。
大きな容器で浸そうとすると、かなりの灯油を使わねばならないし、容器自体、普段は邪魔になります。
まぁ、そういう自体は容易に想像されたので、秘策を考えていました。

ナフコ灘店で見つけたナイロンチューブです。
太さはいくつか種類がありますが、適切と思われる太さのチューブを買いました。
値段も安くて、10センチあたり8〜10円。
5m買っても500円です。
ボトムケースの場合は、やや太めが良いです。

こんな具合に真ん中を折って、左右のパーツと灯油を入れ、クリップで留めます。
このクリップは、イケアで買ったキッチングッズ。
チューブ自体、少し厚手で、折り曲げてクリップすれば、灯油が漏れることはありません。
灯油は、1L程でしょうか。

こちらは、ボトムケース。
こちらのチューブは、やや太めです。
イケアのクリップは幅が足りないので、幅広の金属製のクリップで留めています。
人間なら、温泉に浸かっている感じですね。
ぷはぁ〜、生き返るぅ〜、みたいな。
めっちゃ気持ち良さそう。

細かな部品もこの通り。
一応、左右の部品は分けてやってます。
料理の浅漬けの要領ですね。(笑)

こんな具合に、シェイク、シェイク、シェイク!
知らない人が見たら、絶対に怪しいですね。(笑)

灯油浸け&シェイクした後は、ガレージの隅で乾燥中。
因みに、スプリングの自然長は、516mm。
TLR200の標準値(使用限度)は、519.1mm(508.7mm)なので、まだまだ大丈夫そうです。

灯油でふやけた錆やゴミを歯ブラシでゴシゴシしたら、なんとかキレイになりました。
でも、ここで問題発覚。
この写真ではわかりにくいですが、中に打ち込まれているスライドメタルですが、
左側がやや飛び出ている事に気が付きました。
これは・・・。
もし、前オーナーがOHしたなら、その時にずれたのか?
果たして、新車の組み付け時からおかしかったのか?
謎です。
こいつをキレイに揃えなくてはなりません。
やぱり、スライドハンマー?
それに、肝心のフォークオイルも買っていないし。
TLRは、昔のバイクらしく、「ホンダATF」なんてアバウトな指定ですが、
とりあえず、BAJAと同じく10番で行こうと思っています。

投稿者 aw@bitlog : 2010年11月23日 15:32

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コメント

順調に進んでいますね。
ATFは仰るように#10相当です。
スライドメタルは部品設定もなくOHしても外さないので不思議ですね。
TLのフロントフォークはかれこれ5台以上OHしていますが
私には経験がありません。

投稿者 1京都 : 2010年11月24日 00:05

師匠のアドバイスのおかげです。

スライドメタルの飛び出しは、師匠の経験にもないですか。
この個体は、さほどハードに弄られた形跡も少なそうなので、
生産時の不良だった可能性も捨てきれないですね。
この状態でも、オイルシールの不良が見られなかったですが、
こういう不具合は、自分で弄らないとわからないですね。

投稿者 aw : 2010年11月24日 07:25

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